[Review]The Stone – Словенска крв(Slovenska Krv)(セルビア/ブラックメタル)

[Review]The Stone – Словенска крв(Slovenska Krv)(セルビア/ブラックメタル)

セルビアの首都ベオグラード(Belgrade)出身のベテランブラックメタルバンド、The Stoneの1stアルバム。前身のStone To Flesh時代の作品を含めると本作が2作目。2002年作品。ジャケのお兄さんがなかなかな表情してます。

アルバムタイトルはアルファベット表記にすると、”Slovenska Krv”で、英訳すると”Slovenian Blood”になるようです。セルビアのメタル英会話講師A氏によると、この場合は、”Slavic Blood”という意味に取った方が近いかも、という風に言ってましたね。

前作はStone To Fleshの名義でリリースされています。なんでもインタビュー記事によると、前アルバムのリリース頃というのはレーベルとの関係が非常に悪かったらしく、それでバンド名を変える決断をしたんだとか。

また、このバンドのキーパーソンは、May Resultでも活動してるギタリストのKozeljnik氏と、歌詞&ヴォーカルのNefas氏みたいで、他のパートは比較的流動的な様子。

ちなみにKozeljnikというのは、セルビアの古の魔術師の名前なんだそうで、その魔術師は儀式で動物をいけにえにして、瀕死のGoatのはらわたで人々の未来を見ることができたという・・・んだそうです。

Count Grishnackhも指輪物語の魔術師か何かの名前でしたね、確か。

 

さて、音の方はというと、全体的にはノルウェイジャン~スウェディッシュブラックを下敷きに、東欧ペイガン風味をプラスした感じ?土地柄か、地理的に比較的近い(?)、ウクライナ勢の醸し出す雰囲気に近いところもあるようなそうでないような。

Kojeljnik氏の弾く、ブリザードなリフはDark Funeralを思わせたりしつつ、縦ノリのリフはImmortalの曲に出てきそうな雰囲気がしたり、時折登場するメロディーは案外メロディアスで、かつどことなくペイガン系っぽくも聴こえる、というなんとも形容しがたいところもある作風。

ドラムスはドカドカとした音作りなので、疾走パートではブラストビートや2ビートでバカスカいってます。

Nefas氏のヴォーカルはちょっとかすれたわめき系?でギャアーとかウワァーとか。歌詞のテーマはこの頃はSlavicなペイガニズムがメインみたいです。本人たちはややそういうレッテル貼りに否定的な表現をしてる気がしますが。

ただ音質はあまりクリアではないので、特にギターは細かい所が何弾いてるのかやや不鮮明で、パッと聴いただけではきっとほとんど印象に残らないと思われます。リフにしろメロディーにしろ、聴き込んで初めてつかめてくる、みたいな。個人的には10周程度では全然ピンとこなくて、もう何回聴いたやら。。50周くらい回すと分かってくる?のかなぁ、と言う具合。

実際これ書きながらも、印象をどう表現したものか、非常に難しくてちょっと困ってます。いい言葉浮かんだら追記が必要になるかもしれませんね。

と、必ずしも第1印象はあまりパッとしない作品かもしれませんが、曲構成やリフ、メロディーの聴き所をつかんでくると、これがなかなか興味深く、音質の悪さはブラックメタルならではのカルト臭に。ドカドカと角のたったドラムスはより暴力的な魅力を放ち、不鮮明なギターの音が不穏さをかき立て、メロディーは独特のペイガン的メロウさで響いてくる・・・。

聴くたびにちょっとずつ新しい発見が積み重なって、B・C級満点だった音源が一転、これはセルビアン・ブラックメタルカルトの名盤に違いない、なんて。実際インタビュアーとKozeljnik氏は本作を”Timeless Record”と評してますし。

余談ですが自分はコレを某”U”名レコードチェーンにて、幸運なことに中古でワンコインでゲットできたのですが、良くも悪くも、その事実が本作の評価を物語ってる気も、一方で、します。

セルビアというあまり注目されない出自と、ちょっと聴いただけではつかみどころの薄い内容。一般的にはまぁそうなるでしょうね、という・・・。

でもでも、逆に言えば、どう表現していいか難解ということは、他にはない何かでもあるという事と表裏一体であって、つまりきちんと紐解いて理解をすればまた別の評価を与えられるかもしれない、という事なのでは?

と、セルビア補正たっぷりの自分は思います。えぇ。

ただ今回はセルビア補正効いてたのは主に、セルビア産だからきちんと向き合って聴きこむという点であって、その後の印象は自分自身の感覚にもとづいている・・・はずです。たぶん。

ええと、つまり、本作の良さを理解できないヤツはブラックメタルを分かってねえな、ってカッコつけるにもうってつけな一枚って事?分かるヤツには分かるし、分んなきゃ所詮ニワカって事、みたいな。。。楽しみ方は人によるので、好きに聴いたらいいと自分は思いますが。

自分はとっても聴き浸れているのでよかったです。

どこかで投げ売りされてるの見かけたら、手に取る価値は大いにあると思います。

彼らThe Stoneの新作もご紹介しています↓ご参考に。

[Review]The Stone – Kruna praha (EP) (セルビア/ブラックメタル)

 

参考にした記事たち↓

http://metalkings.com/reviews/may-result/may-result.htm

http://wintertormentwebzine.blogspot.com/search?q=the+stone

http://www.bwoa.org/thestone.php

 

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