[バルカン再現!] チェヴァピ(Ćevapi)・編! [『イェレナと学ぶセルビア料理』より]
これまで本ブログでは何度か、バルカンの味にトライしたり、再現したりとあれこれ試みてきましたが、今回も家政科卒(本人談)の母の協力の下、バルカン名物のチェヴァピ(Ćevapi)再現に挑戦してみましたので、ご紹介したいと思います。
チェヴァピ=チェヴァプチチ=ケバブ??
このチェバピについては、結構呼称がまちまちみたいで、ウィキペディアによると・・・
チェヴァブチチはペルシア語由来のケバブに南スラヴ語群の縮小辞である-čićiをつけ小さいケバブを意味する現地の言葉で呼ばれている。 (クロアチア語, ボスニア語: ćevapčići/ćevapi; スロベニア語: čevapčiči/čevapi; セルビア語: Ћевапчићи/Ћевапи, ćevapčići/ćevapi; マケドニア語: Ќебапи, kjebapi; ブルガリア語: Кебапчета, kebapcheta, チェコ語: čevabčiči )ルーマニア語ではミティテイ(mici/mititei)などの名で知られている。
ということだそうですね。本記事では統一して、チェバピと表記することにしたいと思います。
実際セルビアやボスニアの英会話講師と話をしてみると、チェバピで皆さんに通じてたので、これで大丈夫だと思います。
あるボスニアの講師に言わせると、ボスニアで食べるのが一番美味しい!とのことですね。地元贔屓みたいなものもあるかも知れませんが、記事執筆にあたり大変参考にさせてもらいまくってる、『イェレナと学ぶセルビア料理』の紹介項にも、サラエヴォ風が評判とあるので、実際そうなのかも。
『イェレナと学ぶセルビア料理』については↓も参考にどうぞ
レシピ
バルカンの国々ではポピュラーなこのチェバピですが、ざっくり乱暴に表現することが許されるなら、ケバブの仲間で、ソーセージ状にしたハンバーグみたい、というと近いのかなぁ、というのが、個人的な印象です。
ここでは、大まかなレシピを見てみましょう。すると一体どんな料理か、想像するヒントなるかもしれません。
材料は、ひき肉(地域によって使う肉の種類が違うみたい)、水、にんにく、塩、コショウ、重曹、たまねぎ、といった感じ。
まず調味料と水、にんにくを混ぜて火にかけ、それをひき肉と混ぜて、冷蔵庫で一晩寝かせる(!)
一晩置いから取り出し、よくこねたあと、数時間寝かせ(!!)、また冷蔵庫に戻す
1~2晩寝かせたもの(!!!)に、重曹を混ぜる。するとふわふわになる。
ソーセージ状に形を整えて、焼く。
・・・というのが超ざっくりとしたレシピなのですが、驚きポイントを!マークで示したように、完成まで数日を要するという、なかなかな工程ですね。。
しかも、ここでは省略してしまいましたが、各工程に細かなコツがあるみたいで、最初にハンバーグみたいな・・・と書きましたが、実は似て非なる奥の深いメニューなのかも知れません。
という事で、わざわざこの工程にトライしてくれた母に感謝せねばなりません。自分は食べるだけの駄目なヤツです><
そしてその調理を丸投げしたせいで、工程の写真が一枚もないという、愚かの極みで御座います。。
なんでも『イェレナと学ぶセルビア料理』本によると、チェバピは家庭ではあんまり作らなくて、外食でするのがほとんどなんだそうです。それってつまり↑みたいな工程が、悪くいうとダルいからってこと?と自分なんかは思ってしまいますが、どうなんでしょうか。
感謝して食し、その味を噛み締めよ
完成~!
そして出来上がったチェバピとたまねぎをパンにはさんだのが、画像になります。
本場ではピタパン的なものにはさんで食べたりするみたいなのですが、なかったのでフランスパンで代用。。
つけあわせに本ブログでも紹介したパプリカペースト、アイバルを添えて。
さて、果たして一体どんな味わいなんでしょうか。心して食してみたいと思います。
・・・が画像をみてご覧の通り、ソーセージ状という点を失敗してしまい、肉団子みたいになりました。
なんでも焼くときに崩れてしまったそうです。たぶん、こね加減と焼き加減で、細長い形をキープできるっぽいのですが、その点は失敗。
それでもレシピに沿って作った(ってもらった)ので、味はきっと近いはず。
そのお味と食感は、やはりハンバーグ風なものを最初想像していたのですが、実際は少し違ってて、もっともちもちと弾力があって、密度の詰まった感じ。
そして噛み締めるとジュージーな肉のうまみが増してきますね。
しばらく、どこかで食べたことのある何かに近いなぁと思いながら頂いてたんですが、途中で思い当たりました。サラミです。あの弾力というか歯ごたえと、肉のうまみの凝縮された感じです、たぶん。
残念ながら本物を食べてないので正解かは分らないのですが。。。
それから今回はつけあわせにアイバルもあるので、一緒に頂いてみると・・・
アイバル自体はコクがありながら割とやさしい味なので、たっぷり乗せて食べるのが、個人的に好みでした。肉のうまみと、アイバルのまろやかなテイストがグッドです。
ガッツリ肉料理の割に、味自体はしつこくはないので、さらりと食べやすいのですが、一方でお腹には結構しっかりたまる感じもします。そのへんは重曹入りのふわふわ?もちもち?食感が効いてるんでしょうか。
結局写真の分ひとりで食べきってしまいましたが、お腹パンパンになりました><
ぜひ現地で食してみたい一品
という事で、バルカン再現、頂きました。ご馳走様でした。ただホンモノの味が分らないのでどの程度再現できてるかはやっぱり不明なのですが、雰囲気は味わえたのではないかと思います。
ただこれは、現地のレストランか何かで、文字通りホンモノを食べてみたいと思わずにいられない一品です。きっとお店秘伝のワザ?とか、地域による違いとか、通好みの食べ方とか、そういう秘密がまだまだ隠されてるに違いない。
なんだかやっぱり、そういう探求みたいなものって、興味持つとなかなか尽きません。
次は何作ってもらおうかしら。いや自分で作れよ、ですね。
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