[バルカン再現!] 地中海のいかめし・編! [『イェレナと学ぶセルビア料理』より]
今回ご紹介するのは、セルビア料理本『イェレナと学ぶセルビア料理』よりの一品、地中海のいかめし。
家政科卒(本人談)というウチの母親が、再現にトライしてくれました。感謝です。
自分では料理全くしないので、こういう手間をかけてくれるという事に、本当に感謝すべきですね。
本についてはこちらも参考にどうぞ↓
アトス山の修道士達が食す味
『イェレナと学ぶセルビア料理』では、この地中海のいかめしは、正教会修道院のメニューのひとつとして、紹介されています。
ちょっと前置きになりますが、簡単にバックグラウンドを見てみることにしましょう。
セルビア料理本の中に取り上げられてはいますが、実際はギリシアのアトス山の修道士達が特別な日に食す品、という事のようです。
アトス山はギリシア北部の半島に位置しており、世界遺産にも登録されていて、東方正教会を代表する修道の聖地とも呼ばれています。
女人禁制で、電気も引かれておらず(!)・・・という、大変厳しい戒律のなか、食事にも非常に厳しい決まりがあり、この地中海のいかめしは断食中の土曜日に出されると決められている料理なんだそうです。
そこで正教会の修道士達が俗世を離れ、信仰に身を捧げる中食す料理。一体どんな味わいなのでしょう?
レシピ
修道士たちが食す料理、ということもあって(?)レシピというか材料というか・・・はシンプルだと思います。
材料をざっと見てみると、イカ・米・たまねぎ・ディル・オリーブオイル・塩・コショウと、つけあわせのレモン。
ここで料理素人の自分はひとつ壁にぶつかるのですが、というのは、ディルって何?ということ。調理してくれた母も、???状態だったようですが、どうやら、イカの臭みをとるために使う香草のようです。違ってたらスミマセン。。。
写真で見える黒っぽいつぶつぶみたいなのが、そのディルですね。
調理手順も、それほど難しくはないみたいで、イカを煮て火を通して、その煮汁で米を煮て、途中イカやディル、調味料を加えて仕上げていく、という工程。非常にざっくりと、ですが。
手順からしておそらく、リゾット的な感じになるのではないかと思います。
いよいよ頂いてみます。
第一印象は、非常にシンプルでさっぱりとした味わい。悪く言うと地味というか、華やかさとかそういうのとは無縁の感じで、なるほど修道士たちが食べる、いわば精進料理(?)みたいなものだと思うと、なんだか納得。
イカの、というかシーフード的な臭みはほとんど感じられなくて、なんというか、やさしめに味付けした炊き込みご飯みたいな趣かも知れません。
レモンを搾って頂くともっとさっぱりとして、全然重くない感じで進みますね。自分はついどんぶりで頂いてしまいました(笑)味見の事もあってしっかり食べた、というのもありますが。
今回の唯一のミスは、たぶんディルを入れすぎてしまったこと。ディルはおそらく、バジルとかそのあたりの(?)爽やか系の香りという事でいいと思うのですが、入れすぎたせいで香りが強く出すぎました。半分くらい、ディル風味みたいになってます><
バルカン味をまたひとつ
なんというか、何度も書いてますが料理は完全に素人なので、表面的な表現しか出来なくて、実は隠されたポイントがあってそれ見逃してたら、と思うと書き手としてどうなのかと自分でも思わずにいられませんね(苦笑)
また、本当は調理中の写真を用意できればよかったのですが、残念ながら調理の時に立ち会えず・・・非常に残念です。
それでも、幸運な事にこうして、バルカンの食のひとつを再現し味わうことができて、また、駄文ながらこうして紹介することができて、とても嬉しく思ってます。
そうやってまたひとつの出来事を通して、遠くバルカンの地やアトス山の修道士たちの存在にに思いを馳せる、というわけです。
あ、あとはブラックメタルファンのくせに正教会メニュー食ってんのかよ、というツッコミも聴こえそうですが・・・自分は特別どちらに肩入れするという事もないと思ってます。都合の良い言い訳な気もしますが、それぞれに魅力があっていいと思うので。
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